概要: Audience Insights Essentials
はじめに
Insights は情報提供ツールとして設計されており、すべての動画サービスが抱える2つの疑問に答えます: 視聴者は動画サービスとどう関わっているのか、コンテンツのパフォーマンスはどうか。主な特徴は以下の通りです:
- 視聴回数(30秒以上視聴): 視聴回数は単なる再生数よりも、コンテンツの有効性をより正確に示します。多くの場合、5秒間の再生は偶然や好奇心によるものに過ぎず、実際の視聴者を反映していません。
- ユーザー 単位でデバイスごとの視聴時間を把握することで、特定のデバイスのパフォーマンスの良し悪しを把握することができます。
- セッション数の経時的変化:視聴者がどの程度動画サービスを利用しているか、またその平均視聴時間を確認できます。セッション時間が低下した場合は、コンテンツの見直しが必要です。
- 視聴済みライブラリの割合 および 新規コンテンツを視聴した視聴者の割合(過去2週間に公開された動画)は、ライブラリの健全性を測る指標です。
- アテンション インデックス: ある動画やシリーズ、ジャンルがどれほど視聴者を引き込んでいるかを測定します。動画の10%未満しか視聴しなかったユーザーの割合を、75%以上視聴したユーザーの割合から差し引くことで算出されます。これは動画版のNPSのようなものです。
- 上位コンテンツ では、再生開始数や エンゲージ視聴、アテンション インデックス も表示され、動画ごとのパフォーマンスを把握することができます。編集やプロモーションの判断材料になります。
- 最初に視聴:ユーザーが最初に視聴した動画を特定でき、その動画の アテンション インデックス も確認できます。最初に視聴される動画のプロモーションは、新規視聴者の獲得に重要です。
- CSV エクスポートにより、さらなる分析が可能となり、ロイヤリティレポート作成やパーソナライズエンジンへのインポートも可能です。
Insights が提供する情報を理解するうえで、用語集を参照すると便利です。
制限事項
- 上位コンテンツ は、視聴者数が多い上位100本の動画に限定されます。
- Insights のデータは前日の視聴結果が反映されます(夜間に処理)。
- 地域別視聴時間は州/県レベルまでの表示です。
- ジャンル別ライブラリの内訳は、メタデータがジャンル判定に適していない場合は利用できません。
- 視聴者単位のデータエクスポートは提供されません。
- Essential Insights にはセグメント機能やマーケティングシステムとの連携機能は含まれていません(Audience Insights完全版では利用可能)。
利用傾向
利用傾向 (Usage Trends) レポートでは、動画ライブラリ全体のパフォーマンスを示す3つのレポートが表示されます。

初期表示は 視聴回数 ですが、グラフ上部のオプションから 視聴時関数 や 視聴者サイズ に切り替えることが可能です。なお、視聴回数 は30秒以上の視聴を意味します。
デフォルトでは、表示されるデータは日付範囲セレクタ で設定された一般的な範囲となっていますが、グラフ上部のコントロールでこのグラフに特化した期間も指定することができます。
マイルストーン
マイルストーン をInsightsに追加すると、User Trends (利用傾向)、セッション数の経時的変化、Content Trends (コンテンツの傾向)グラフの横に表示され、グラフ上にラインが追加されます。

マイルストーンは、イベント、リリース、キャンペーンなどと視聴傾向の変化を関連付けるのに役立ちます。新しいマイルストーンを追加するには、+ をクリックして、必要事項を入力してください。
デバイス別視聴時間
「デバイス別視聴時間」インサイトでは、さまざまなデバイスでのコンテンツのパフォーマンスを確認することができます:

これは、視聴者が好むデバイスに合わせたトランスコードプロファイルや動画制作の方針を決定するうえで有益です。
右側のグラフにある円にマウスを乗せると詳細が表示されます:

地域別視聴時間
「地域別視聴時間」インサイトでは、世界各地におけるコンテンツのパフォーマンスを確認することができます:

地図の左下にズーム コントロールがあり、また地図や右側のグラフ上の国にマウスを乗せると詳細情報が表示されます:


さらに、地図上の国をクリックすると、その国の地域別の内訳にドリルダウンできます:

地域へのマウスオーバー操作は、グローバルビューでの国と同様に動作し、Back (戻る)をクリックすることでグローバルビューに戻ることができます。
セッション数の経時的変化
セッション数の経時的変化グラフでは、特定の期間における視聴セッション数とその長さを確認することができます。マイルストーンも表示され、イベントの影響を測定するのに役立ちます。

グラフ上にマウスを乗せると、各日のデータが表示されます。
コンテンツの傾向
コンテンツの傾向 セクションでは、コンテンツライブラリにおけるさまざまな傾向を確認する方法がいくつか提供されています。
人気コンテンツ
人気コンテンツグラフでは、視聴時間またはエンゲージメントビュー数(30秒以上の視聴)によるタイトルのランキングを確認できます。凡例にあるタイトルにマウスを重ねると、グラフ内の該当ラインがハイライト表示されます。また、日付範囲や表示粒度も調整できます。

「コンテンツの傾向」グラフの下には、コンテンツライブラリ全体に関するいくつかのデータポイントが表示されます:

これらのデータポイントにマウスをドラッグすると、各日の詳細が表示されます。
これらの指標の重要性はコンテンツの種類によって異なる可能性がありますが、アテンション インデックス(注目度指標)は多くのユーザーにとって有用でしょう。-100から100までの範囲で、「不満足な視聴者」(1分以上視聴したが10%未満しか見ていない)と「満足な視聴者」(75%以上視聴した)を比較します。負の値は、不満足な視聴者が満足な視聴者より多いことを示します。
上位コンテンツ
このセクションでは、全コンテンツの視聴者数、視聴回数、完了率などの詳細を確認することができます。

任意の列をクリックすることで、その列のデータでコンテンツ一覧を並べ替えることができます。
ライブラリの内訳と初回視聴
Insights の最後の2つのセクションでは、タイプ別のパフォーマンス(短編クリップとフル動画など)と、この期間中に初めて視聴された動画に関する情報を提供します。
